後退色濃くなる県内景況

１月の実績調査結果（全業種）
　
　業界全体をみると、一昨年の春以降、ほぼ緩やかな回復基調で推移してきたが、消費税率引き上げによる一時的な変動はあったものの、昨年初めから各指標は下降傾向にある。
　１月実績は、生産・売上の指標がバブル崩壊以降の最低値を更新するなど、後退色を濃くしている。
　生産・売上が前年同月に比べて増加したとするところは、調査票回収1,006企業（有効回収率61.0％）中、11.0％と前月調査の13.0％を2.0ポイント下回った。また、減少企業比率も48.3％と前月調査と同値だったことから、指標は再び下向いた。
　また、収益も、増加企業比率が 7.4％と前月調査の 8.3％を0.9ポイント下回った。また、減少企業比率も52.2％と前月調査の50.0％を2.2ポイント上回ったことから、指標はここでも再び下向いた。
　資金繰りは好転5.2％（前月調査5.4％）、悪化35.3％（同34.9％）となっている。
　２〜４月期の予測についてみると、生産・売上が前年同期を上回るとみているところは 7.9％と当月実績を3.1ポイント下回っている。また、減少予測企業比率も50.4％と当月実績を2.1ポイント上回っていることから、予測通りならば指標はさらに下向くことになる。
　 また、収益予測でも増加 5.5％（当月実績比1.9ポイント低下）、減少51.5％（同0.7ポイント低下）と指標はここでも下向くことになる。
　資金繰り予測は好転5.1％（同0.1ポイント低下）、悪化40.3％（同5.0ポイント上昇）となっている。
　このように、先行き見通しについても、さらに後退することが予測される。

1. ＤＩとは、増加（好転）企業割合から減少（悪化）企業割合を減らした数値である。（増減は前年同月比）
2. １月までは実績値で２〜４月は予測値である。
3. 調査時点は原則として各月現在であり、予測値は翌月以降３ヵ月間の見通し結果を集計したものである。
4. 業況に対する総合判断は、各企業が同種産業の業況の状態を判断した結果である。

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