依然として足踏み状態が続く県内景況

１１月の実績調査結果（全業種）

　業界全体をみると,回復基調にあるものの，小売業の指標に弱含みの推移がみられるなど、依然として足踏み状態が続いている。
　生産・売上前年同月に比べて増加したとするところは調査票回収1,011企業（有効回収率61.3％）中、21.1％と前月調査の20.6％を 0.5ポイント上回った。一方、減少企業比率は31.9％と前月調査の31.7％を0.2ポイント上回ったことから、指標はほぼ横ばいとなった。 　
　また、収益も増加企業比率が13.8％と前月調査と同率となったほか、減少企業比率が34.8％と前月調査の34.3％を0.5ポイント上回るにとどまったことから、指標はここでもほぼ横ばいとなった。

　資金繰りは好転7.4％（前月調査 7.3％）、悪化26.0％（同25.8％）となっている。 　12〜2月期の予測についてみると、生産・売上が前年同期を上回るとみているところは18.3％と当月実績を2.8ポイント下回っている。一方、減少予測企業比率は29.3％と当月実績を2.6ポイント下回っていることから、予測通りならば指標はほぼ横ばいとなる。
　一方、収益予測は増加13.8％（当月実績と同値）、減少31.9％（同2.9ポイント低下）と指標は上向くことになる。
資金繰り予測は好転8.3％（同0.9ポイント上昇）、悪化26.1％（同0.1ポイント上昇）となっている。
　このように、先行き見通しについては、引き続き足踏み状態が続くとみる向きが多い。

1. DIとは、増加（好転）企業割合から減少（悪化）企業割合を減らした数値である。（増減は前年同月比）
2. １１月までは実績値で１１〜１月、１２〜２月は予測値である。
3. 調査時点は原則として各月現在であり、予測値は翌月以降３ヵ月間の見通し結果を集計したものである。
4. 業況に対する総合判断は、各企業が同種産業の業況の状態を判断した結果である。

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【県内の経営動向調査　意見欄より（11月分）】
●工事そのものが大型化されており、我々中小業者の受注の数が少ない。（土木工事業）
●消費税アップのかけ込み、低金利等の条件で多忙であった。来年はこの反動が来るかと心配である。（チップ製造業）
●素材輸入の時期なのですが、前シーズンに比べ円安で困っている。（合板製造業）
●大手量販店の進出による価格破壊とサービスの強要等で経営が圧迫されている。（鮮魚市場）
●一部在庫に品切れがある。消費税の関係ですが、一部業者が煽った面もある。（建材卸売業）
●当業界につきものであるが、安定性に乏しい。冬期を迎え、多忙を極めるが受け入れ態勢が間に合わない。（自動車整備業）