県内景況　再び回復の動き

１０月の実績調査結果（全業種）

　業界全体をみると,建設業、卸売業で生産・売上が前年を上回るなど、再び緩やかな回復の動きがみられる。
　生産・売上が前年同月に比べて増加したとするところは調査票回収989企業（有効回収率59.9％）中、20.6％と前月調査の20.5％を 0.1ポイント上回った。減少企業比率も31.7％と前月調査の34.3％を2.6ポイント下回ったことから、指標は再び上向いた。
　また、収益増加企業比率が13.8％と前月調査の14.3％を0.5ポイント下回ったものの、一方の減少企業比率が34.3％と前月調査の37.9％を3.6ポイント下回ったことから、指標はここでも再び上向いた。なお、生産・売上、収益とも指標は上向きとなったものの、前年比較では下回っている。

　資金繰りは好転7.3％（前月調査 7.1％）、悪化25.8％（同24.9％）となっている。 　11〜1月期の予測についてみると、生産・売上が前年同期を上回るとみているところは18.8％と当月実績を1.8ポイント下回っている。一方、減少予測企業比率は28.7％と当月実績を3.0ポイント下回っていることから、予測通りならば指標は上向くことになる。
　また、収益予測も増加20.3％（当月実績比6.5ポイント上昇）、減少32.0％（同2.3ポイント低下）と指標はここでも上向くことになる。
資金繰り予測は好転7.7％（同0.4ポイント上昇）、悪化25.1％（同0.7ポイント低下）となっている。
　このように、先行き見通しについては、緩やかな回復基調を歩むとみる向きが多い。

1. DIとは、増加（好転）企業割合から減少（悪化）企業割合を減らした数値である。（増減は前年同月比）
2. １０月までは実績値で１０〜１２月、１１〜１月は予測値である。
3. 調査時点は原則として各月現在であり、予測値は翌月以降３ヵ月間の見通し結果を集計したものである。
4. 業況に対する総合判断は、各企業が同種産業の業況の状態を判断した結果である。

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【県内の経営動向調査　意見欄より（10月分）】　
●12月より、陸中海岸冬紀行「魚菜王国」が首都圏中心に発売されます。陸中海岸の各地域、各業者、行政が一体となった商品で、冬の陸中海岸に１人でも多くの方が来ていただくことを望みます。（観光旅館）
●Ｏ−１５７の影響など、売上減少に対応し、人件費の抑制に努めているが限度あり。また、他の経費増もあり収益が上がらないのに苦慮しております。（生鮮市場）
●物流コストの軽減、経費圧縮の為の合理化、効率化に伴う企業合併、業界再編成等生き残りをかけた将来への対応策が課題（一般機械卸）
●時短問題について、エリア内の同業者と検討しあって、来年度より実施に踏み切る（生コン業）