特集●求人実態調査結果(1/3)
特 集●平成13年求人実態調査結果

求人企業比率 17.2%と4年連続の低下
来春の採用予定「あり」12.4% 「なし」54.4%

 当いわて産業振興センターが9月1日現在でまとめた県内中小企業の求人状況は、今春の新規学卒者に対する求人企業比率が17.2%と、過去最低だった前年調査(18.3%)をさらに下回った。また、来春の常用従業員の採用計画も、「採用予定あり」が12.4%(前年調査19.2%)、「採用予定なし」が54.4%(同48.5%)と、県内の求人状況は依然厳しい状況が続いている

 この調査は、当いわて産業振興センターが毎月実施している経営動向調査の対象企業1,513企業に対して平成13年9月1日現在で調査を実施したもので、回収サンプル数は鉱業16、建設業96、製造業207、卸売業68、小売業149、運輸業35、サービス業58、の合計629企業(有効回答率41.6%)であった。

求人企業比率 17.2%
採用のあった企業比率 18.4%

 表1は、業種別求人状況をみたものである。これによると、今年度の新規学卒者の求人を行った企業は、全業種で17.2%(前年調査18.3%)と過去最低となった前年調査をさらに下回り、依然厳しい情勢が窺われる結果となった。



 これを業種別にみると、鉱業12.5%(*前年調査26.7%)、建設業20.8%(*同26.7%)、<*前年調査は鉱業・建設業の合計値〜以下同じ〜>製造業18.8%(同20.1%)、卸売業17.6%(同13.0%)、小売業12.8%(同10.7%)、運輸業8.6%(同12.0%)、サービス業22.4%(同18.2%)となり、卸売業、小売業、サービス業の3業種で前年調査を上回り、鉱業、建設業、製造業、運輸業の4業種で前年調査を下回った。
 また、採用のあった企業比率は全業種で18.4%(前年調査20.8%)とここでも前年調査を下回った。
 業種別では、鉱業12.5%(*前年調査28.4%)、建設業21.9%(*同28.4%)、製造業19.3%(同21.6%)、卸売業19.1%(同23.9%)、小売業13.4%(同12.4%)、運輸業11.4%(同12.0%)、サービス業27.6%(同21.8%)となり、小売業、サービス業の2業種で前年調査を上回った。
 また、充足率(採用者数÷求人数)をみると、鉱業120.0%(*前年調査100.0%)、建設業117.2%(*同100.0%)、製造業94.1%(同107.9%)、卸売業104.8%(同161.9%)、小売業103.4%(同129.5%)、運輸業105.3%(同108.3%)、サービス業104.7%(同114.6%)となり、製造業のみが100.0%を下回った。
 中途採用で常用従業員を採用した企業比率は、全業種で30.7%(前年調査32.5%)となった。また、臨時従業員を採用した企業比率は、5.6%(前年調査5.9%)で、中途採用者の採用についても前年調査を下回った。
 業種別にみると、中途採用で常用従業員を採用した企業比率が平均より高いのは、運輸業77.1%、建設業39.6%の2業種であり、特に運輸業においては新卒よりも中途採用にて従業員を確保している傾向が窺える。また、臨時従業員を採用した企業比率が平均より高いのは、サービス業12.1%、卸売業8.8%、製造業7.2%の3業種であった。




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