賃金実態調査(1/3)
特集●平成13年度賃金実態調査結果

賃上げ額2,179円 賃上げ率1.04%
額・率ともに前年を下回る

 当いわて産業振興センターが8月1日現在でまとめた県内中小企業の賃上げ状況は、労働組合の無い企業(有効サンプル238企業)の加重平均で、賃上げ額2,179円、賃上げ率1.04%となり、賃上げ額・賃上げ率ともに前年を下回る(前年調査:賃上げ額2,778円、賃上げ率1.09%)結果となった。

*「表1」及び「表5〜7」は、センター調査の全企業分(267企業)の集計であり、それ以外は、労組の無い企業(238企業)の集計である。

 この調査は、当いわて産業振興センターが66業種、1,883企業を対象に、平成13年8月1日現在で実施したものである。
 有効回収サンプル数は267企業(労働組合(以下、労組)の有る企業29、無い企業238)であった(前年の有効回収サンプル数:労組の有る企業36、無い企業183)。
 なお、本調査をまとめるにあたっては、「労組の有る企業」については、県商工労働観光部労政能力開発課が平成13年6月30日現在でまとめた133企業の賃上げ妥結状況の調査結果を、「労組の無い企業」については、当センター回収分238企業の調査結果を掲載している。

労組の無い企業
賃上げ額2,179円 賃上げ率1.04%

 図1は、賃上げ額と賃上げ率の推移を年次別にみたものである。
 これによると、賃上げ額は労組の有る企業が4,618円(前年調査3,606円)、無い企業が2,179円(同2,778円)となった。また、賃上げ率は、労組の有る企業が1.96%(前年調査1.55%)、無い企業が1.04%(同1.09%)、となり、労組の有る企業は賃上げ額、賃上げ率ともに前年を上回り、無い企業は賃上げ額、賃上げ率ともに前年を下回る結果となった。
図1

平均初任給 
全学歴において前年調査を上回る

 表1は、今年度の新規学卒者の平均初任給をセンター調査分(有効サンプル267企業)について前年調査と比較したものである。本調査の有効サンプル中、採用があった企業は94である。
 この有効サンプルの支給額を学歴別にみると、すべての学歴において前年を上回っており、対前年上昇率の大きい順に、「その他女子」(前年比9.9%の増加)、「その他男子」(同6.8%の増加)、「大卒女子」(同0.8%の増加)、「高卒女子」(同0.7%の増加)、「大卒男子」(同0.3%の増加)、「高卒男子」(同0.1%の増加)となった。
表1

賃上げ状況 業種間に格差

 表2は、賃上げ状況を業種別にみたものである。賃上げ率を業種別にみると、労組の有る企業では「卸・小売業」が2.26%と最も高く、以下、「製造業」2.25%、「サービス業」1.46%、「建設業」1.13%、「運輸業」0.63%となった。労組の無い企業では「鉱業」が1.43%と最も高く、以下、「サービス業」1.33%、「小売業」1.28%、「製造業」1.22%、「建設業」0.78%、「卸売業」0.68%、「運輸業」0.00%となった。
表2



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