特集平成11年度「環境」に関する実態・意識調査結果


高まるISO14000への関心

 図5は平成8年に発効した「環境マネジメントに関する国際規格(ISO14000シリーズ)」の認証等の状況を表している。「既に認証を受けている」は4.4%とまだ低水準であるが、「認証を受ける予定である」と「関心があり情報を収集している」の合計が38.9%であり、県内の製造業系企業におけるISOへの対応は徐々に進むものと思われる。「既に…」、「予定である」、「関心があり…」の割合の合計が大きいものを小分類業種でみると、割合が大きい順に一般機械、窯業・土石、電気機械、食料品である。これを従業員数規模でみれば、概して規模が大きくなるに従ってその割合は大きくなる傾向がうかがわれる。


図5 国際規格「ISO14000シリーズ」の認証等の状況


 

廃棄物処理は専門業者委託が大半

 図6は産業廃棄物の発生状況を表しているが、当然であるが「生じている」が97.1%と高率になっている。小分類業種でみても業種間によるばらつきはみられない。
図7は生じた産業廃棄物の処理方法を廃棄物の種類別に表している。調査の対象とした産業廃棄物は環境関連法に基づく18種類についてであるが、この図には県内企業の実状に応じ代表的なもの6種を掲載している。まず、繊維くずの処理方法は専門業者委託が大半で、次いで自社処理となっている。金属くずは専門業者委託が8割を超えているが、リサイクルによるものが13.4%と他の廃棄物のリサイクル処理の場合に比べて最も多い。建設廃材は他の廃棄物と同様専門業者委託が最多であるが、自社とリサイクルの割合も比較的多く、処理方法の多様化がみられる。ばいじん類も専門業社委託が最多であるが、その廃棄物の特性上自社処理の割合も23.5%と多い。汚泥は専門業者委託のほか、自社処理とリサイクルが同数である。廃油はその特性上専門業者委託が全廃棄物の種類中最もその割合が多いが、リサイクルも若干ある。以上の6種の例からもわかるとおり全廃棄物に共通して専門業者委託による処理が群を抜いている。


図6 産業廃棄物の発生状況

図7 産業廃棄物の種類別処理方法


〔繊維くず ※有効回答の実質総数66〕


〔金属くず ※有効回答の実質総数172〕


〔建設廃材 ※有効回答の実質総数120〕


〔ばいじん類 ※有効回答の実質総数17〕


〔汚泥 ※有効回答の実質総数77〕


〔廃油 ※有効回答の実質総数119〕


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