社長と一緒懸命

「小回りがきく企業」に徹し、
他の追随を許さない技術で完成品を生産


 
菅野 育男(かんの いくお)

【三陸精工(株) 大船渡工場 工場長 】
昭和36年生 陸前高田市出身   勤続16年
 
三陸精工株式会社 会社概要
所在地 (本社)
横浜市金沢区鳥浜町17-10
(大船渡工場)
大船渡市大船渡町地ノ森62-14
TEL 0192-27-1011
FAX 0192-27-1012  
資本金 3,200万円
社 長 矢作 勇
従業員 60人(大船渡工場 40人)
売上高 720百万円(平成9年12月現在)
創  業 昭和40年6月
事業内容 金属工作機械製造業

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1510.gif (229 バイト) 本社の所在地が横浜で、社名が三陸精工ですが、貴社の業歴などは。
菅野:はい、創業者である矢作社長は隣の三陸町出身ですので、会社を興すとき、この地名を取り入れたわけです。この会社を設立以前、社長は大手造船業の下請企業で、主に内燃機関の配管工程のパイプの切断や開先加工を受注していました。当時、大半が手作業でしたので、加工時間も長く、精度も不均一で、これを何とか解消できないかということから、自家用ですが今で言う「開先加工機」をつくって作業しました。その後、昭和40年、これは商売になるということで、造船の下請から現在の完成品メーカーに転身しました。社長は、発想が極めて独創的で、魅力的な人です。一家をなす人は私たちとどっか違いますね。
 
1510.gif (229 バイト) 製品の特徴などは。
菅野:パイプ切断開先加工機・鋳鉄管加工機等の専用機とフライス・スロッター・キー溝加工等が可能な超多目的加工機が製品の大半ですが、いずれもお客様本位ないしは現場サイドにたち設計、生産していることが特徴です。具体的には、現場の色々な環境に対応でき、さらには小さな企業でも容易に取得できるよう価格的な点にも配慮した製品になっています。これは、社長が長く下請の立場で苦労してきたことが背景になっています。
 
1510.gif (229 バイト) 本社と大船渡工場との機能分担、社長等と工場長の役割分担は。
菅野:本社は総務、経理、営業とアフターサービスです。以前は横浜でも生産していましたが、平成5年からはこの工場で一元的に生産しています。
 また、社長はもう一つの会社、三陸商事の社長を兼ね多忙ですが、1か月のうち半分くらいこの工場にいます。社長は、私以上に「ものづくり」にこだわる人で、製造部門への貴重な助言をしばしばしてくれます。社長と私の間には専務がおり、専務は主に新規開拓を含めた営業を担当しています。話はそれますが、社長の処世訓は「仕事をするときは徹底的に仕事をし、遊ぶときは徹底的に遊べ」で、自らも実践していますので、私たち部下もみならっており、これが社風になっています。
 
1510.gif (229 バイト) 景況は極めて厳しいですが、経営戦略なり将来展望は。
菅野:当社は所詮中小企業ですので、これからも「小回りがきく企業」に徹し、その中で当社ならではの技術分野、例えば無人化での刃物管理や切粉の処理技術などですが、この追求に努め、さらにお客様に使い勝手がいいと喜んでいただける製品をつくることが全てです。そうすれば、景況がどうであれ、将来展望は自ずと開けてくると思います。これは、社長の信念でもあります。
 
1510.gif (229 バイト) 最後に貴社のPRを。
菅野:お客様の側にたった製品づくりに徹し、シェアの90%を確保し業界でも一目置かれる存在であることでしょうか。しかし、これに甘んずることなく、日々、努力したいと思います。
 

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