特集●平成10年度下期県内法人企業設備投資計画調査結果(PART2)

　企業における設備投資の目的をみたのが図３（建設業・製造業）と図４（非製造業）である。
　
　建設業・製造業についてみると、｢設備の補修・更新｣14.9％、｢生産能力増大｣13.1％、｢生産性向上｣12.6％と上位３項目は例年どおり変化がないが、「設備投資せず」の割合が34.3％と大幅に増加した点が特徴的である。。
　
　非製造業でも、「売上高増大」17.8％、｢店舗等補修｣5.9％と、例年同様この２項目が上位を占めているが、「その他」の占める割合が高く投資目的は多様化する傾向にある。「設備投資せず」は49.54％と、全体のほぼ半数を占め建設・製造業と同様に大幅に増加傾向を示し、厳しい景況感を反映し慎重な企業の姿勢が窺える。

　最後に、回答企業における総売上高の実績と平成10年度下期の予想についてみたのが表２である。
　
　全業種では、前年同期比では△1.3％と減少の予測となっている。
　これを業種別にみると、建設業では、設備投資の動向と同様に前年同期比△7.5％の減少予想となっている。製造業全体では前年同期比△0.4％と設備投資動向と同様に減少の予測となっている。非製造業全体では、前年同期比±0.0％と前年並みとなっており、業種別にみると卸売業△0.9％、小売業2.9％、運輸・サービス業△5.1％の予測となっている。
　

表２　総売上高の実績と見通し（単位：千円、％）