依然として後退色濃い県内景況

３月の実績調査結果（全業種）

　業界全体をみると、昨年初めから各指標は下降傾向にある。３月実績は、消費税率引き上げの駆け込み需要がみられた昨年との比較ということがあったにもかかわらず、生産・売上の指標が上向く業種も散見された。しかし、総じて後退色が濃いことに変わりない。
　生産・売上が前年同月に比べて増加したとするところは、調査票回収1,027企業（有効回収率62.2％）中、11.4％と前月調査の 9.3％を2.1ポイント上回った。一方、減少企業比率は51.6％と前月調査の50.6％を1.0ポイント上回ったことから、指標はほぼ横ばいとなった。
　一方、収益は、増加企業比率が 7.6％と前月調査の 5.7％を1.9ポイント上回ったが、減少企業比率は55.8％と前月調査の52.4％を3.4ポイント上回ったことから、指標は下向いた。
　資金繰りは好転4.5％（前月調査4.6％）、悪化41.1％（同40.2％）となっている。
　４〜６月期の予測についてみると、生産・売上が前年同期を上回るとみているところは 8.8％と当月実績を2.6ポイント下回っている。一方、減少予測企業比率は51.6％と当月実績と同値だったことから、予測通りならば指標はさらに下向くことになる。
一方、収益予測では増加 6.1％（当月実績比1.5ポイント低下）、減少54.7％（同1.1ポイント低下）と指標は横ばいになる。
資金繰り予測は好転3.9％（当月実績比0.6ポイント低下）、悪化43.8％（同2.7ポイント上昇）となっている。
　このように、先行き見通しについても、さらに悪化することが予測される。

1. ＤＩとは、増加（好転）企業割合から減少（悪化）企業割合を減らした数値である。（増減は前年同月比）
2. ３月までは実績値で４〜６月は予測値である。
3. 調査時点は原則として各月現在であり、予測値は翌月以降３ヵ月間の見通し結果を集計したものである。
4. 業況に対する総合判断は、各企業が同種産業の業況の状態を判断した結果である。

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