減速の度合いが強まる県内景況

８月の実績調査結果（全業種）
　
　業界全体をみると、昨春以降、ほぼ緩やかな回復基調で推移してきたものの、３月には消費税引き上げ前の駆け込み需要が、４、５月にはその反動がみられた。
　６月には各指標は上向きに転じたものの、７月は横ばいとなり、８月実績では予測に反し、再び下向くなど、減速の度合いが強まっている。
　生産・売上が前年同月に比べて増加したとするところは、調査票回収1,076企業（有効回収率65.2％）中、12.6％と前月調査の15.4％を2.8ポイント下回った。減少企業比率も45.1％と前月調査の38.2％を6.9ポイント上回ったことから、指標は再び下向いた。 　また、収益も増加企業比率が 8.5％と前月調査の 8.7％を0.2ポイント下回った。減少企業比率も48.4％と前月調査の40.1％を8.3ポイント上回ったことから、指標はここでも再び下向いた。
　資金繰りは好転4.3％（前月調査5.3％）、悪化35.1％（同26.2％）となっている。
　９〜11月期の予測についてみると、生産・売上が前年同期を上回るとみているところは11.1％と当月実績を1.5ポイント下回っている。一方、減少予測企業比率は41.3％と当月実績を3.8ポイント下回っていることから、予測通りならば指標は再び上向くことになる。
　 また、収益予測でも増加 8.3％（当月実績比0.2ポイント低下）、減少44.3％（同4.1ポイント低下）と指標はここでも再び上向くことになる。
　資金繰り予測は好転4.6％（同0.3ポイント上昇）、悪化34.6％（同0.5ポイント低下）となっている。
　このように、先行き見通しについては、やや持ち直すことが予測される。
　

1. ＤＩとは、増加（好転）企業割合から減少（悪化）企業割合を減らした数値である。（増減は前年同月比）
2. ８月までは実績値で９〜１１月は予測値である。
3. 調査時点は原則として各月現在であり、予測値は翌月以降３ヵ月間の見通し結果を集計したものである。
4. 業況に対する総合判断は、各企業が同種産業の業況の状態を判断した結果である。

●業種別の調査結果を見たい方はここをクリック