一進一退の県内景況

　
８月の実績調査結果
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　業界全体をみると、緩やかな回復基調にあるものの、製造業、卸売業で生産・売上が再び前年を下回るなど一進一退の状況にある。
　生産・売上が前年同月に比べて増加したとするところは調査票回収1,037 企業（有効回収率62.8％）中、19.5％と前月調査の20.0％を 0.5ポイント下回った。減少企業比率も33.0％と前月調査の31.4％を1.6ポイント上回ったことから、指標は再び下向いた。
　また、収益も増加企業比率が12.8％と前月調査の14.2％を1.4ポイント下回った。減少企業比率も35.4％と前月調査の32.2％を3.2ポイント上回ったことから、指標はここでも再び下向いた。
　資金繰りは好転7.2％（前月調査 8.4％）、悪化23.2％（同21.7％）となっている。
　9〜11月期の予測についてみると、生産・売上が前年同期を上回るとみているところは19.4％と当月実績を0.1ポイント下回っている。一方、減少予測企業比率は30.5％と当月実績を2.5ポイント下回っていることから、予測通りならば指標は上向くことになる。
　また、収益予測でも増加12.3％（当月実績比0.5ポイント低下）、減少32.7％（同2.7ポイント低下）と指標はここでも上向くことになる。
資金繰り予測は好転6.6％（同0.6ポイント低下）、悪化24.9％（同1.7ポイント上昇）となっている。
　このように、先行き見通しについては、緩やかながら回復の動きが続くとみる向きが多い。

　建設業全体をみると、工事高が前年同月を上回ったとするところは25.6％と前月調査の20.3％を5.3ポイント上回った。減少企業比率も35.4％と前月調査の42.2％を6.8ポイント下回ったことから指標は再び上向いた。
　また、収益も増加14.6％（前月調査12.1％）、減少41.4％（同40.9％）と指標はここでも上向いた。
資金繰りは好転8.5％（同10.6 ％）、悪化26.9％（同22.7％）となっている。
　製造業全体をみると、生産が前年同月を上回ったとするところは23.3％と前月調査の29.3％を6.0ポイント下回った。減少企業比率も27.2％と前月調査の25.3％を1.9ポイント上回ったことから、指標は下向きに転じ、再び前年を下回った。
　また、収益も増加17.7％（前月調査20.4％）、減少29.5％（同29.1％）と指標はここでも再び下向いた。
　資金繰りは好転 9.4％（同 10.6％）悪化19.4％（同18.2％）となっている。
　卸売業全体をみると、売上が前年同月を上回ったとするところは25.0％と前月調査の23.5％を1.5ポイント上回った。一方、減少企業比率は34.2％と前月調査の23.6％を10.6ポイント上回ったことから、指標は下向きに転じ、再び前年を下回った。
　また、収益も増加12.0％（前月調査16.2％）、減少41.4％（同27.9％）と指標はここでも下向いた。
　資金繰りは好転10.6％（同 10.3％）、悪化20.0％（同19.1％）となっている。
　小売業全体をみると、売上が前年同月を上回ったとするところは14.8％と前月調査の13.4％を1.4ポイント上回った。一方、減少企業比率は38.5％と前月調査の38.4％を0.1ポイント上回った。その結果、指標は再び上向いた。
一方、収益は増加8.3％（前月調査 10.8％）、減少40.5％（同37.2％）と指標は下向いた。
資金繰りは好転2.6 ％（同 6.8％）、悪化27.1％（同25.2％）となっている。

【県内の経営動向調査　意見欄より（８月分）】
●過当競争がおこなわれており、単価の引き下げ等により収益の減少となっており、人件費、経費の増大や金利の上昇が今後の障害となるだろう。（砂利砕石業）
●加工賃の低値、据置きで非常に苦しい状況にあります。平成９年４月より実施せれます週40時間は、現状においては実施が困難な状況にあります。（縫製業）
●郊外型大型店の急速な出店ラッシュによる中心商店街の空洞化、商店街の空店舗が増え、すべての業種がそろわず商店街としての機能を失いつつある。（衣料品小売業）
●１円、及び０円プリント等ある中で、業界では値下げしないで頑張っているが、何とかならないか。（時計ｶﾒﾗ眼鏡小売業）