緩やかながら回復の動きがみられる県内景況

７月の実績調査結果
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　業界全体をみると、製造業の生産が久々に前年を上回るなど再び緩やかながら回復の動きがみられる。
　生産売上が前年同月に比べて増加したとするところは調査票回収982企業（有効回収率59.5％）中、20.0％と前月調査の19.9％を 0.1ポイント上回った。減少企業比率も31.4％と前月調査の33.0％を1.6ポイント下回ったことから、指標は再び上向いた。
　また、収益も増加企業比率が14.2％と前月調査の12.0％を 2.2ポイント上回った。減少企業比率も32.2％と前月調査の37.0％を 4.8ポイント下回ったことから、指標はここでも再び上向いた。
　なお、生産・売上、収益とも指標は上向きになったものの、前年比較では下回って推移している。
　資金繰りは好転 8.4％（前月調査 7.3％）、悪化21.7％（同24.5％）となっている。
　8〜10月期の予測についてみると、生産・売上が前年同期を上回るとみているところは16.7％と当月実績を3.3ポイント下回っている。一方、減少予測企業比率は27.1％と当月実績を4.3ポイント下回っていることから、予測通りならば指標はほぼ横這いとなる。
　また、収益予測でも増加11.1％（当月実績比 3.1ポイント低下）、減少29.5％（同 2.7ポイント低下）と指標はここでも横這いとなる。
　資金繰り予測は好転 7.3％（同 1.1ポイント低下）、悪化22.2％（同 0.5ポイント上昇）となっている。
　このように、先行き見通しについては、現状が続くとみる向きが多い。

　建設業全体をみると、工事高が前年同月を上回ったとするところは20.3％と前月調査の23.2％を 2.9ポイント下回った。減少企業比率も42.2％と前月調査の34.2％を 8.0ポイント上回ったことから指標は下向いた。
　一方、収益は増加 12.1％（前月調査6.1％）、減少40.9％（同35.8％）と指標はわずかながら再び上向いた。
　資金繰りは好転10.6％（同4.8 ％）、悪化22.7％（同20.5％）となっている。
　製造業全体をみると、生産が前年同月を上回ったとするところは29.3％と前月調査の23.3％を 6.0ポイント上回った。減少企業比率も25.3％と前月調査の30.9％を 5.6ポイント下回ったことから、指標は再び上向き、久々に前年を上回った。
　また、収益も増加20.4％（前月調査16.2％）、減少29.1％（同34.7％）と指標は再び上向いた。
　資金繰りは好転 10.6％（同 8.2％）悪化18.2％（同26.4％）となっている。
　卸売業全体をみると、売上が前年同月を上回ったとするところは23.5％と前月調査の25.7％を 2.2ポイント下回った。一方、減少企業比率も23.6％と前月調査の36.5％を 12.9ポイント下回ったことから、指標は上向きに転じ、再び前年を上回った。
　また、収益も増加16.2％（前月調査17.6/％）、減少27.9％（同37.9％）と指標はここでも再び上向いた。
　資金繰りは好転 10.3％（同 13.7％）、悪化19.1％（同13.7％）となっている。
　小売業全体をみると、売上が前年同月を上回ったとするところは13.4％と前月調査の16.6％を3.2ポイント下回った。減少企業比率も38.4％と前月調査の36.5％を 1.9ポイント上回ったことから指標は下向いた。
　一方、収益は増加10.8％（前月調査 9.9％）、減少37.2％（同40.5％）と指標は再び上向いた。
　資金繰りは好転6.8 ％（同 6.1％）、悪化25.2％（同26.9％）となっている。

【県内の経営動向調査　意見欄より（７月分）】
●Ｏ−１５７により受注が減少、早期の決着を願います。（水産加工業）
●特石法廃止による価格変動があり、価格の安くナル分は良いが、値上げすることに対するお客様の拒否反応がある。（ガソリンスタンド）
●従業員の高齢化に伴い、生産性の伸びが悪くなっています。（タクシー業）
●昨年７月の車両改正から一年経過したが、ユーザー車検の増加、定期点検の減少等、規制緩和による影響が出始めている。今後は、業者の取り組み次第で格差が拡大されると思う。（自動車整備業）