県内景況　足踏みの状態

６月の実績調査結果
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６月の実績調査結果
　
　業界全体をみると、緩やかな回復基調にあるものの、卸売業の売上が再び前年を下回るなど足踏みの状態にある。
　生産・売上が前年同月に比べて増加したとするところは調査票回収1，038企業（有効回収率62．9％）中、19．9％と前月調査の19．6％を0．3ポイント上回った。一方、減少企業比率は33．0％と前月調査の28．7％を4．3ポイント上回ったことから、指標は再び下向いた。
　また、収益も増加企業比率が12．0％と前月調査の13．9％を1．9ポイント下回った。減少企業比率も37．0％と前月調査の32．6％を4．4ポイント上回ったことから、指標は再び下向いた。
　資金繰りは好転7．3％（前月調査7．1％）、悪化24．5％（同21．1％）となっている。
　7〜9月期の予測についてみると、生産・売上が前年同期を上回るとみているところは18．1％と当月実績を1．8ポイント下回っている。一方、減少予測企業比率は28．1％と当月実績を4．9ポイント下回っていることから、予測通りならば指標は再び上向くことになる。
　また、収益予測でも増加13．4％（当月実績比1．4ポイント上昇）、減少31．6％（同5．4ポイント低下）と指標はここでも再び上向くことになる。
　資金繰り予測は好転8．1％（同1．2ポイント上昇）、悪化23．7％（同0．8ポイント低下）となっている。
　このように、先行き見通しについては、緩やかながら回復の動きが続くとみる向きが多い。

　建設業全体をみると、工事高が前年同月を上回ったとするところは23．2％と前月調査の21．5％を1．7ポイント上回った。一方、減少企業比率は34．2％と前月調査の31．7％を2．5ポイント上回ったことから指標ははぼ横ばいとなった。
　一方、収益は増加6．1％（前月調査9．8％）、減少35．8％（同35．8％）と指標は再び下向いた。
　資金繰りは好転4．8％（同10．1％）、悪化20．5％（同23．8％）となっている。
　製造業全体をみると、生産が前年同月を上回ったとするところは23．3％と前月調査の20．9％を2．4ポイント上回った。一方、減少企業比率は30．9％と前月調査の29．5％を1．4ポイント上回ったことから、指標はほぼ横ばいとなった。
　また、収益も増加16．2％（前月調査14．6％）、減少34．7％（同32．8％）と指標はここでもほぼ横ばいとなった。
　資金繰りは好転8．2％（同7．0％）悪化26．4％（同22．5％）となっている。
　卸売業全体をみると、売上が前年同月を上回ったとするところは25．7％と前月調査の29．9％を4．2ポイント下回った。減少企業比率も36．5％と前月調査の23．4％を13．1ポイント上回ったことから、指標は下向き再び前年を下回った。
　また、収益も増加17．6％（前月調査23．6％）、減少37．9％（同25．0％）と指標は再び下向いた。
　資金繰りは好転13．7％（同7．8％）、悪化13．7％（同15．6％）となっている。
　小売業全体をみると、売上が前年同月を上回ったとするところは16．6％と前月調査の17．2％を0．6ポイント下回った。減少企業比率も36．5％と前月調査の33．3％を3．2ポイント上回ったことから指標は再び下向いた。
　また、収益も増加9．9％（前月調査13．5％）、減少40．5％（同36．9％）と指標はここでも再び下向いた。
　資金繰りは好転6．1％（同6．9％）、悪化26．9％（同21．7％）となっている。
　

【県内の経営動向調査　意見欄より（６月分）】
●建設業に対する公共工事の大型工事の発注が多く、中小企業への配分が少ない。（土木工事業）
●受注増のため工場の設備（増築・新設備等）を増大し、合わせて時短対策も考えているのだが、助成金についての説明また相談の窓口もない。（メリヤス製造業）
●大型店が出店して、土・日曜日の消費者の準れが変わってきている（中小スーパー）
●軽油の値上がりや、高速料金の値上がり、それに運転手確保等による人件費の高騰等、コストアップ要因が目白押し。（道路貨物運送業）