一部に回復の兆しの県内景況

４月の実績調査結果
【グラフでみる県内の経営動向】へリンク

４月の実績調査結果
　
　業界全体をみると、依然弱含みに推移しているものの、卸売業の売上が前年を上回るなど一部の業種に回復の兆しが見られる。
　生産・売上が前年同月に比べて増加したとするところは調査票回収1，039企業（有効回収率63．0％）中、18．8％と前月調査の14．9％を3．9ポイント上回った。減少企業比率も31．4％と前月調査の34．4％を3．0ポイント下回ったことから、指標は上向いた。
　また、収益も増加企業比率が12．8％と前月調査の9．2％を3．6ポイント上回った。減少企業比率も34．5％と前月調査の35．6％を1．1ポイント下回ったことから、指標は上向いた。
　なお、生産・売上、収益とも指標は上向きとなったものの、前年比較では下回って推移している。
　資金繰りは好転6．8％（前月調査6．2％）、悪化24．4％（同24．9％）となっている。
　5〜7月期の予測についてみると、生産・売上が前年同期を上回るとみているところは16．1％と当月実績を2．7ポイント下回っている。一方、減少予測企業比率は29．0％と当月実績を2．4ポイント下回っていることから、予測通りならば指標は横ばいとなる。
　一方、収益予測では増加11．2％（当月実績比1．6ポイント低下）、減少34．2％（同0．3ポイント低下）と指標はわずかながら下向くことになる。
　資金繰り予測は好転6．2％（同0．6ポイント低下）、悪化26．0％（同1．6ポイント上昇）となっている。
　このように、先行き見通しについては、回復の足取りは緩やかとみる向きが多い。

　建設業全体をみると、工事高が前年同月を上回ったとするところは16．9％と前月調査の17．9％を1．0ポイント下回った。一方、減少企業比率は32．4％と前月調査の34．4％を2．0ポイント下回ったことから指標はほぼ横ばいとなった。
　一方、収益は増加11．3％（前月調査10．0％）、減少38．1％（同28．3％）と指標は再び下向いた。
　資金繰りは好転8．2％（同8．7％）、悪化20．5％（同21．7％）となっている。
　製造業全体をみると、生産が前年同月を上周ったとするところは20．2％と前月調査の16．3％を3．9ポイント上回った。減少企業比率も32．2％と前月調査の33．4％を1．2ポイント下回ったことから、指標は再び上向いた。
　また、収益も増加14．4％（前月調査11．6％）、減少35．0％（同38．9％）と指標はここでも再び上向いた。
　資金繰りは好転7．7％（同6．1％）悪化25．5％（同24．5％）となっている。
　卸売業全体をみると、売上が前年同月を上回ったとするところは34．7％と前月調査21．1％を13．6ポイント上回った。減少企業比率も25．3％と前月調査の42．3％を17．0ポイン下回ったことから指標は再び上向き、久々に前年を上回った。
　また、収益も増加24．4％（前月調査10．2％）、減少32．5％（同40．7％）と指標は再び上向いた。
　資金繰りは好転9．5％（同2．8％）、悪化16．2％（同19．7％）となっている。
　小売業全体をみると、売上が前年同月を上回ったとするところは13．7％と前月調査の13．2％を0．5ポイント上回った。減少企業比率も35．0％と前月調査の38．1％を3．1ポイント下回ったことから指標は上向いた。
　また、収益も増加8．5％（前月調査6．0％）、減少39．1％（同37．9％）と指標はここでも上向いた。
　資金繰りは好転4．2％（同6．0％）、悪化30．5％（同29．5％）となっている。