特 集●平成14年度新卒者の採用予定および初任給調査結果 (1/3)
特 集●平成14年度新卒者の採用予定および初任給調査結果

「採用予定なし」57.1% 
2年連続で「採用予定あり」を上回る

 当いわて産業振興センターでは、今春の採用状況および新卒者の初任給について調査を行った。その結果、「採用予定なし」とした企業の割合が57.1%、「採用予定あり」とした企業の割合が42.9%となり、昨年の調査に引き続き「採用予定なし」が「採用予定あり」を上回った。
また、新卒者の初任給見込み額は「大学卒」が前年を若干上回ったものの、「短大・高専・専門学校卒」、「高校卒」は前年を下回った。

 この調査は県内各地の職業安定所発行の新卒者求人一覧表を基に、当センターが選定した企業992社を対象として平成14年1月1日現在で実施したものである。有効回答サンプル数は371企業(有効回答率37.4%)で、このうち初任給額算出のサンプルとした有効回答は144企業(有効回答率14.5%)である。なお、業種別の内訳は、鉱業・建設業90、製造業135、卸売業25、小売業61、運輸業13、サービス業47となっている。

「採用予定なし」 57.1%
2年連続で「採用予定あり」を上回る

 図1は、企業における採用予定状況(当調査過去10年間)をみたものである。「採用予定なし」が57.1%(前年調査53.8%)、「採用予定あり」が42.9%(同46.2%)と、前年調査に引き続き「採用予定なし」が「採用予定あり」を上回る結果となっている。
図1

 図2は、「採用予定なし」の企業のうち採用しない理由をみたものである。「人員・人材が足りている」48.9%、「採用したいが控えている」11.2%、「経営環境の悪化のため」19.7%、「主に中途採用にて補充している」17.6%となっている。
図2

「採用予定あり」の割合が高い業種
サービス業1業種のみ

 表1は、業種別にみた採用予定状況である。「採用予定あり」が「採用予定なし」を上回っているのはサービス業(「採用予定あり」59.6%、「採用予定なし」40.4%)の1業種のみである。他の5業種においては全て「採用予定なし」が「採用予定あり」を上回っており、各業種の「採用予定なし」とする割合は鉱業・建設業53.3%、製造業54.1%、卸売業84.0%、小売業68.9%、運輸業69.2%となっている。また、「採用予定あり」とする企業のうち、92.9%が「概ね計画通り採用できる」としており、依然として雇用市場における買い手優位の傾向が見受けられる。
表1

 図3は、新卒者の採用方法についてみたものである。「学校からの紹介」が78.6%と最も多く、以下「職業安定所からの斡旋」26.4%、「就職ガイダンス」19.5%、「求人広告」6.3%、「縁故関係」5.0%となっている。
図3




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